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2011-04-25 14:56:09
脱原発上杉隆さん・鳩山勉強会で発言テーマ:地球
上杉隆氏というフリー・ジャーナリストがいます。
以前動画を紹介しましたが、彼が4月6日の鳩山勉強会で発言した内容の書き起こしです。

チェルノブイリの20歳から25歳の人口は、ほとんどゼロ。
みんな死んでしまっているからです。
生きている人も手術をし、死ぬまで薬を手放せない状況。
甲状腺がんなどが出てくるのは5年、10年後。
私は、地震直後から、チェルノブイリの前例を見れば分かることだから、
とにかく子供たちだけでも逃がしてくれ、と飯舘村に訴え続けてきました。
そして、やっと今日(4月 6日)、飯舘村は決断をした。
政府を待たず、村独自の判断をしたということ。
(中略)
東電の記者会見などでは、新聞・テレビの記者は、何にも質問しないで すね。
何度でも言いますが、(新聞・テレビのスポンサーである)東電に気を遣って、
東電の社長の居場所すら質問しない。
プルトニウム、という言葉すら口に出さない。
格納容器という言葉すら口に出さない。
メルトダウンという言葉を言っただけで、袋叩きにあってテレビの番組から降ろされる。
 
3月、地震後、TBSラジオの「キラキラ」という番組を2年間やっていたのですが、
その番組で、東京電力の「電事連(電気事業連合会)」に関して、
情報隠蔽しているのでないかと、ずーっとラジオの生放送で言ったわけです。
すると、放送が終わると同時に、プロデューサーがやってきて、
「今日で辞めてください」と突然言われました。
その2週間前までは、「4月以降も、よろしく お願いします」と言われていたのに、唐突です。
(中略)
その次の週には、電事連がスポンサーになっている「ニュースの真相」という番組、
これは朝日ニュー スターですが、私は、そのキャスターをやっていますが、
電事連から連絡が入って、
上杉隆は、…と…と…を番組に出演させた。
 したがって、とてもではないが、スポンサーを続けることはできない。
 上杉を番組から降板させなければ電事連はスポンサーを降りる」
と番組プロデューサーに圧力をかけてきました。
でも、朝日ニュースターのプロデューサーは、これを拒否。
なんとか番組は続くことになりましたが、今はスポンサーが付いていません。

私のような個人に対しても電事連の圧力は、ここまで凄いのですから、
他の人たちも、もっと凄い圧力をかけられています。
つまり、記者クラブと違うことを言う人間は、全部「消せ!」ということです。
自分が当事者でありながら、
何か映画の世界にいるような不思議な感覚になるのですが、実際、起こっていることです。
これが日本の今の(報道の)状態です。

だから情報公開しないことによって、70年前の大本営の発表とまったく同じことが起こっている。 
当時は官邸政府、関東軍、陸軍、そして軍部、そして新聞が一体となって
国民を戦争に駆り立てたのです。
政府、軍部、新聞も、みんな日本軍が劣勢であるこ とを知っているのに、
ガダルカナルで玉砕しても、「勝った、勝った」とやって、
その結果、どうなったかというと、240万人の命が失われたわけです。
 
今も70年前と、まったく同じことをやっているのです。
東電(=電事連)は、官邸、枝野官房長官ですね、
彼に嘘の情報を流し続け、官邸は、それを嬉々として伝え、
いままで、ずぅーっとこうして嘘をつき続けているのです。
このことは、多くのマスコミの人間は、とっくに気づいていると思います。
この東電の嘘、それに政府が踊らされているとも知らずに、
「安心で、安全です、放射能は大丈夫です、あげくには、食べても大丈夫です」と言っている。
原発からの汚染水の排水についても、「ただちに問題はありません」と言っています。
さらには、「汚染水の海洋漏れの原因を発見するために、入浴剤を入れた」と。
恐ろしいことですが、入浴剤を撒けば、当然、拡散されてしまいます。
そういうことも、普通に発表するわけです。
そして、通常の環境基準の1000倍の濃度を、「安心です、低濃度ですから」と言っています。
それを無批判に報道したのが民放のテレビ局です。
つまり、(大変なことなのに)まったく批判せずに、そのまま報じたのです。
スポンサーになってもらっているテレビ局、新聞は
「安心です、日本人は海草などのヨウ素食品をたくさん食べているから、放射性ヨウ素に強いんだ」
と報道しているのです。
(中略)
そして大本営と別なことを言うと、不謹慎、非国民とレッテルを貼って締め出してしまうのです。
残念ながら、大本営発表を鵜呑みにしてきた政府、大マス コミの言うことは間違っていて、
フリーランス・ジャーナリストの言うことが正しかったわけです。
だから、政府の発表とは裏腹に、今、こんな大変なことに なっているわけです。
テレビ・新聞が報道してきたことは、180度間違っていました。
こうことに気づいていないのが、今の日本の国民、そして政治家たちです。
 
IAEA地震後、2日目に日本に来て「政府は、ちゃんと情報公開してほしい」、
クリントン国務長官も「日本は情報公開していない」、
ドイツの首相、メルケルも同様なことを言っていました。
にも関わらす、日本のテレビ・新聞は都合の悪い情報として報じませんでした。
で、(日本のメディアは)海外のメディアは、デタラメだ、と言っていた。
つまり、海外の政府のことを、ですよ。
で、昨日、明らかになったのは、ずぅーっと海外メディアが言っていた、
つまり、放射能の線量、それが飛んで着地したモニタリング・ポストの数字をシュミレーションしたもの、
これは、ノルウェー、フランスとドイツが、ずぅーっと出してい たものですが。
これについて、根拠がない、根拠がない、と日本のテレビ・新聞は言っていたのです。
そこで、今日、驚いたのは、根拠が分かりました。
3月11日から、IAEAに日本の気象庁がデータを提出していたものだと分かったのです。
気象庁は、自分たちの国にはデータを開示しないで、IAEAには提供していたのです。
(日本の)政府は、このデータを持っていると思います。
政府は、それを隠して「安全です」と言っていた。
世界中が危ない、と言っていた。
「世界中が、福島は危ないと言っているが、それは嘘だ」と
(日本のテレビ・新聞は)言っていたのです。
自分たちが持っていたデータを、自分たちで否定していたのです。
読売新聞 が、やっと書きましたけど。こんなことは、1ヶ月前に、みんなやっていたことです。
これに騙されて、もとは、防ぐことができた福島第一原発の事故を大きく してしまったのは、
枝野官房長官菅総理などの官邸なわけです。
で、最大の問題は、最初に言いましたように、震災自体は、どうにも避けられません。
ところ が、福島第一原発に関しては、つまり、核の問題に関しては、世界の問題です。
(中略)
海洋汚染に関しては、今は、マスコミは、ヨウ素のことばかり言ってい ますが、
ヨウ素半減期が8日ですから、たいしたことはないんです。
問題は、2週間以上前から言われていますが、セシウムです。
セシウム137の半減期は30年です。
それが、当然ながら、食物連鎖がありますから、繰り返し繰り返し濃縮されていくわけです。
魚は、大型のマグロなどは世界中の海洋を回遊していますから、
全世界の漁業に打撃を与えるだろう、と。
そして、それは海産物のみならず、海という世界共通の資源にとって大打撃となるのです。
故意に海を汚染させている日本の政府、東電に対して、世界は怒りだしているのです。
なぜなら、数週間前に、フランス、 ロシア、アメリカ、IAEA、WHOが、
お手伝いしましょうか、と何度も言ってくれているのに、
菅総理は政府と東電だけで、できると言って、結局、できていないわけです。
だから、世界中が怒っているのです。
要するに、完全に犯罪国家に成り下がっている、という認識を持っていただきたいと。
それは、政府だけではなく、日本のメディアも、そうです。
ここで、こうなってしまった以上は、とにかく海洋汚染を止め、
原子炉をいったんストップさせる、というのが急務で す。
 
昨日、北海道に行ってきましたが、北海道の漁協の話では、海外への輸出は全部、ストップしたと。
つまり、日本から見れば福島ですけれど、世界からみれば 「日本」なんです。
日本産の魚介類、農産物は、正直言って、もう終わりです。
半導体も、放射能汚染されてしまえば輸出できませんから。
この認識が政府には、まったくない、と。
日本人は、政府も含めて。で、これは、多分30年から50年くらいかかる。
なぜなら、みなさんは、チェルノブイリのレタスを食べたいという人など、今でもいないと思います。
スリーマイル・アイランド付近の河川で獲れた魚を食べたいという人は、いないと思います。
これが日本で起こるわけです。
チェルノブイリの重大な汚染地域は半径300km。
これを日本に当てはめると、福島第一原発から神奈川県の小田原付近まできます。
チェルノブイリ原発事故で、もっとも重大な被害を被った村は、原発から280km離れた村でした。
(チェルノブイリ原発の比較的、近くにいた村人たちでは ないのです)
それは、放射性物質が、風に乗って山にぶつかって、
そこに高濃度の放射性物質が舞い落ちて、そこの住民が全滅したのです。
で、原発から 50kmにいた人たちは、セーフだった人もいるのです。
だから、気象庁と、日本のテレビ・新聞が発表している
「東京は安全です。遠いから大丈夫です」というのは、中性子とかの放射線のことで、
空気に乗って飛んでくるものは、距離は直接、関係がありません。
正確に言うと、福島から神奈川県の平塚市あたりまでです。
チェルノブイリのときは、そこまで重大な汚染がみられたのです。
そういう認識を、世界各国は持っているからこそ、
日本のメディアから見ると過剰だと思える反応をしているのです。
そして、チェリルブイリ原発から半径30kmは、現在でも立ち入り禁止、
半径300km圏内からは、今なお、奇形の子供が生まれ、異常な植物、動物が出ているのです。
そして、その広大なエリアの産業は停滞したままです。
 
チェルノブイリは、レベル7でしたが、世界は福島のレベルが6であると見ています。
しかも、チェルノブイリは原子炉1基だけです。
福島は、4基も同時に起こっているのです。
チェリルブイリは25年が経ちましたが、まだ近寄れません。
スリーマイルは外部に放射能漏れがないにも関わらず、7年かかっていま す。
そういう中で、福島はどうなのか、というと、軽く見積もって30〜50年だろうと。
その間、日本の農産物、海産物を、輸入してくれる国というのは基本的にないと思います。
だから、国家が滅ぼうとしている最中に、
その認識が政府、マスコミに全くないというのは、非常に危険なことです。
海外メディアは、1ヶ月前から、このシュミレーションをやっていました。
ワシントン・ポストの記事のコピーをお配りしましたが、
最悪の事態を考えて、何ができるか、やるべきかを考えるのが国家の役割なのに、
それを放棄して、「安心です、安心です、ただちに健康に問題はありません」と、
言い続ける官房長官、それをおだて上げるメディア… 
まさに、大本営発表をまた、やってしまっているのです。
 
現在の菅政権では、どんな政策をやっても、はっきり言って国際信用力はゼロです。
菅さんは、悪い人ではないのでしょうけれど、
一回、(世界に対して、日本に対して)犯罪行為を行なったわけです。
 
今の政権は犯罪者の政権です。
つまり、犯罪国家になってしまったのです。
北朝鮮が、核汚染の水を流したら、みんな怒ります。
それを世界に無断で、国連海洋法条約に決めてあるのに、
世界に通告もせずに、1日で決めて、いきなりやったわけです。
4月4日の夜中に。
記者会見には、みんな出ていましたけれど、誰も知らなかったのです。
こういうことをやった政府というのは、海洋汚染犯罪国家ということになり、
そんなリーダーをいただいている国家を、世界の誰一人として信用する人はいないでしょう。
地に落ちてしまった日本の信頼を回復するのであれば、まずは、ちゃんとした体勢を組むこと。
残念ながら、菅さんでは無理 だと思います。
正直に言って、海外の論調からして、菅直人、TEPCO(東電)、日本のメディア… 
これが今のままでは、日本は国際的なプレーヤーでもな いし、
信頼される国ではないというレッテルを貼られてしまったようです。
日本は、世界に対して加害者になってしまった。

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