へんな風になって

トイレに行ったら
春の風がふわーっと顔にあたった
おしっこしているあいだじゅう
ずーっと顔をなでていく
小さな窓から
わざわざ 入ってきて


そのとき ふと思った
ぼくにからだがなかったら
そして
とってもいとしいひとがいて
さわりたくても さわれなくって
なんとかして このひとに
ぼくのことを知ってもらいたいと思ったら
風にのって そのひとに
何度も何度も ぶつかるんじゃないかって


なんだか ありがたい春の風でした