考えられへん

キム兄は言いますが
考えられないと思っても
相手は「普通です」と答えます


人と対峙したとき
ものすごいスピードで比較したり分析したり
してしまうんですけど
いましたねえ
どんな尺にも合いません
まったく器が大きすぎてというか
この世のものとは思えません
こちらは ひれふすしかない
表現するなら
あの大あくびをするトトロみたいな人です
体は150センチくらいしかありません


十年近く前に
たいこのおじさんが一度家の前まで連れてきてくれて
そのとき会って
むむむ と思ったのですが
きのう 会えてよかった
あのときは すれ違いのような会い方でよかった
と思ったしだいです
十年前のぼくといまのぼくはずいぶん違います


お仕事は石を彫る人で
きのうも空港でやっている彫刻展の
番をしていらっしゃいました
ぼくとnatureは義母を見送りに空港へ
途中 『なないろや』でケーキを買って
『ゲッパロー』で食事してからの話


ぼくは その人のものしか興味がなくて
natureが見ているあいだにパンフをながめていると
顔写真入りで紹介がありました
名刺をいただいていましたし
絵本を4冊出しているので名前は知っているのですが
もうお顔は忘れていました
で 写真を見て
あれ? こんな顏だったっけ
と思ったしだい
で 横にあった受付のほうを見ると
ニャニャニャンと
おんなじ顏


すぐnatureのところへ行って
「あの人 …だよね」
「そうそう」
で すぐに話しかけました
ら 気が合いすぎて
あっという間に1時間以上
この話は またあとで


閉所が苦手なO氏は
毎年受付に来るのだが
つらくてめげそうになるので
ぼくを励ますようにって
もうひとつ彫ってあるから見る?
と言ってくれました
それは職員用の遠い駐車場の車の中にありまして
もうひとりいた彫刻家の人に番を頼んで
すたこらさっさ
その間も楽しい話がとぎれません


で その作品
いずれアップしますけど
アメリカに落ちていた石を
友人がとんでもなく美しい石に見えて
持ち帰ったものの
日本で見たら たいしたことない普通の石なんで
O氏にくれたんだそうです


それを削っていったら
あらフシギ
銀河のような模様がでてきたんです
もうそりゃ カワイイったらない
すぐ買ってしまいました
最終日にもらいに行くつもりです
台座になっている石は
尾鈴でつまずいた石だそうです
つまずいたから
あっ もらっていいんだな
と思って持ってきたそうな


以前 義父から教えていただいたんですけど
酉の市とか羽子板市とかで
一生懸命 値切るのはいいんだけど
本当にその値段で買う人がいるって
ああいうのは縁起物でしょ
まかすだけまかしたら
それは遊びとして
最初の言い値で買うのが江戸っ子なんだって


だからね
とても心のきれいな人からものを買うときは
せめて言い値の2倍で買わないとね
本当に言いたい値段を言えない人たちなんですもん
ぼくが こういうことするのは
いまのところO氏とベターデイズだけだけど


んでは また
しろうくんのお父さんの了解も得たし
ちと ひまになりそうなんで取材開始〜♪
そうそう仕事は21時に終
『ありがとう星人』はいったん短いのを完成させちゃいます
んで 大好きな少年に字を書いてもらうのだ


書けなくなりそう