お弁当を作りながら

ふと母の思い出しました
息子が食べ残してくるとガッカリしてたんですけど
中学のころ
ぼくなんかお弁当の3分の1も食べられませんでした
なのに文句ひとつ言われなかったなあ
ただぼくの体を心配してくれていました


母は歩きながら
あの世に逝ったのでした
海にニナを採りに行って
その帰り道 海辺の石の上を
まるで三途の川を渡るように歩いていたそうです
「きれいねえ きれいねえ」
と言いながら…
おんぼろな家まで
立派な家だわねえと言うので
父はきょとんとしたそうです
すべてのものがきれいに見えてたようです


それから普通の道になり坂を登っている途中で
脳と心臓が同時にだめになって亡くなりました
享年58歳 あと10年ですなあ