SUあんちゃん2
他人には弱いところを見せない彼ですが
経験豊富な分 たくさん傷ついているわけで
その対処法も知っている
昔 劇団を呼んだときに
実行委員長になって かなり孤独な経験をしたらしく
その経験をさせたくて
ぼくに味わわせてくれたこともある
きつかったけど いい経験させてもらいました
で 夏祭におばけやしきを やるようになったんですが
1年目は初めてなので盛り上がって
協力者も多かった
でも 正直きつかったこともあって
2年目となるとみんな足が遠のく
そんなとき 彼はどうしたか
黙々とその場所をかたづけ
きれいに掃きつづけて待ったんです
「おれは作る才能ないから
こうやって場所を用意するだけだ」と言って
無から有を生むと言いますが
何もない空間を見ると
いろいろなイメージがわくもので
あっと言うまに人が集まって
おばけやしきが完成しました
普通のひとは
ぐちゃぐちゃとか ダメな状況を
そのままにしか感じないんですけど
彼には なんとかなると思えるんですね
そういうときに力を発揮する
普段 “動”の目立つ彼の
“静”の部分でした
黙々と掃除する彼の姿が目に焼きついています